July/'05

’05/7月

2005年07月24日

今週末は、ピティナ2回目の予選審査で、埼玉越谷南に行っていた。
ここは、1日で受験者数147名とあって大所帯、この人数をたった1日で朝10時〜夜9時までぶっ通しで審査するというので、一体どうなるのか?と思いきや、ローテーションというのでほっとした。
ローテーションというのは、6名の審査員のうち、いずれか1名が一時間休み、という態勢をとっている。という訳で少しほっとする
審査が終わったら、友人の先生にばったり逢った!
どうやら何も知らずに、彼女の生徒に偉そうに講評を何枚も書いていたのだが、こんな時は穴が有ったら入りたいくらいだ!
以前どこかでお会いした、今は友達になった先生に「のびこ先生に7.8頂きました。」と言われ、大恥かいたし、町田の審査が終わっても、「うちの生徒を審査して頂きました。」と友人の審査仲間にメールを頂戴した時も、恥ずかしくて、困ったものだ。
いつでも真剣に講評を書いているものの、下手くそな字で100枚も書いていると、何だか文章も支離滅裂で、おかしくなる時もあるから、本当に冷や汗ものだ!
越谷から帰った後、私のHPの掲示板にも読者のお嬢さんが“三好先生の審査を受けます”と書いてあったので、何だか“何処に登場されたのだろう?へんな講評を書いて、傷つけてやしまいか”と不安である!
審査は、小心者には因果な仕事である。

さて予選も終盤である。今週末にアミューズと最後の中学生が受けたら、さぁ本選まであと1週間だ!
ラストスパートだ!
人生何でも体力だと思う。体力が落ちると、気力も萎えるから、こうなりゃ太ってもいいから、ドンドン何でも、時間も構わず、食べる事飲む事にして、終わったらダイエットしよ
毎晩欠かさずやっていた、腹筋も今やベッドに倒れこんだが最後、1回やったら、ふぇーと続かない。
それに子供を叱咤激励するのも体力がいる。怒りのエネルギーというのも、若くないと湧かないことに気付く。
「先生、最近昔ほど怒らない!」と言われると、そんな事は無いと思っては見るものの、ドリンク剤をひっかけると、みるみるうちに怒りが湧くから、実際そうなのかもしれない。
本選を目前にして、今年は予選の出だしはけっこう苦戦だった。
それは友人の先生方も口を揃えておっしゃる。
たぶん、年々のレベルアップで、予選開幕時は難関になるせいかもしれないが、その審査や講評の内容に対して、様々な意見が飛び交う。
私なりにその事について、考えてみた事をエッセイにまとめましたので、興味のある方はお読みください。


2005年07月21日

今週は、2週続いたコンクールの審査が小休止して、また、ようやく予選が一息つき、落ち着いた週を過ごす事が出来た。
先日、面識は無いが、ある小学校6年生のお母様から、子供のやる気を伸ばすにはどうしたらよいかとメールを頂戴した。
この問題は、皆が悩んでいる問題なので、私なりの考えで、エッセイにまとめて、載せましたので、興味ある方は読んでみてください。


2005年07月09日

今週末は、ピティナ町田予選の審査だった。
先週の三重コンに続き、2週続けて土日が潰れるとあって、スケジュール調整が大変な上、生徒には迷惑の掛けっぱなし。しかし、もう謝るしか手手立てはない。
金曜日の夕方には静岡を出て、まず東京の生徒を見る。東京にも、土日に受験の生徒がいるから、それを見てからまず町田に行く。
町田は、新宿から小田急線で30分のベッドタウン。ここは若かりし頃、さんざん拠点とした町で、実家も目と鼻の先。
それなのに実家に帰るのも東京のスタジオで寝るのもやめた。
町田は、審査委員長の大役を仰せつかっていたので、緊張で一週間前から、曲目やカットの場所のタイム・チェックなど、私なりの入念な準備をして、トラブルなく無事に委員長を果たさねばならない。
20年もピティナに関わっていると、もうベテランという訳だから、こんなお役が回ってきてしまう。
喜んでいいものやら、悲しんでいいものやら。今までのんきに人任せだった順番が、とうとうやって来たという訳だ。
今はネットの時代だから、ミスなどしたらたまったものではない。
本部からも、要注意項目がFAXでやってくる。審査員も楽ではない。
東京でレッスンを終わって、町田のホテルに着いたら、既に11時を過ぎていた。
夕飯は、生徒のお母さんが下さったお弁当(いつも有難い)で済ませていたので、後は寝るだけ!
このホテルから5分と離れていない所が、明日の会場だからゆっくり9時までは寝られると思うと、とても気が楽だから嬉しい。
しかしロビーに入ると、なーーーんだか、暗くて嫌な感じがした。
夜も11時ならこんなものか?と思いつつ、部屋のカギを貰った。
1010、10階だ。何と12階もあるホテルで、結婚式場も兼ね備えている大シティーホテルであり、豪華なのだ。
しかし、廊下も何だか薄暗い。嫌な感じはエレベーターだ。閉所恐怖症ではないし、明るい色調のエレベーター内部なのに、入ると、とても寂しい感じがする。
それは理由がない。直感というしかない。
10階の隅に近い部屋は、割と広いし、普通の仕様である。
月に1度はステップやらコンペやらでホテルには慣れているから、どこへ行ってもすぐ眠れるたちで、アルコールもいらない。
12時過ぎには、ベッドに入って真っ暗にして寝る。
ちょっと"寂しい部屋"な気がしたが、気のせいだと思った。それほど何も取り立てて普通だったからである。
しかしそれが...、出たのである...。…………。
夢の中で廊下を歩いてくる人影...、ひたひたと、そしてまた私の部屋の前で止まる、カチャカチャと鍵を開ける音!
"まずい!チェーンをしていない!"と思った。しかし自動ロックだから、外からは入れない筈だと安心したら、ドアが開いて、人が入って来たではないか?
どうしようもない、きっと夢見ているんだろうと目をつむっていていたら、両手で頬を撫でられた!
えっと、思いきや布団が重く、ヒヤッと冷たい感触!
"うそ!やだ!"と思って、跳び起きる!何も無い、夢か?
ここのところ忙しくて、明日の今年初の予選審査が心配で、神経が高ぶっていたのか?と時計を見ると2時47分だった。気色悪い夢を見たと思った。
翌日は、お仲間の審査員の協力でトラブルなくカットもうまくゆき、(やっぱり若い先生は頼りになる。S先生有難う!)無事6時前に終了。
ここは2日間で、140名ほどの審査であるから、超楽である。(7月18日、越谷南は1日で、140名。一体どういうスケジュールか?今から不安だ!)
しかし、これからが私のおばかさんである。
また東京、中野へ舞い戻り、レッスンを3名ほどしなくてはならない。
明日受験のRちゃん、数週間前、指を折った後で、メンタルが不安定である。戻るしかない。
超満員の小田急線で、また新宿へ戻ること30分。この日は花の土曜日夕方である。
巷はバーゲンの季節。若者たちはデパートの袋を一杯下げている。
バーゲンか?この20年、夏のバーゲンとは、とんとご縁がなかったな。あーーー、バーゲン行きたい!と横目で紙袋を見ながら、中野に戻り、レッスンをして、また町田に戻ったら11
夕飯?立ち食いのたぬきそば300円。トホホ!グルメが聞いてあきれる食生活である。
夜、またロビーをくぐったら、昨夜の記憶が鮮やかに甦った。
何だかこのホテル気色悪いのだ。
ただ、ただ、嫌な感じ。この一言につきる!
審査の先生方に話したら、皆口々に"部屋代えて貰えば!"と言っていたのを思い出し、勇気を出して言ってみる。「すみません。あのー、部屋を代わりたいんですけど。」
"‥‥‥‥‥??何故ですか??"
私は芝居っ気たっぷり、おぞましい表情で、天を仰ぎ、「出たんです!」とつぶやいたら、フロント係は、「あっ、そうですか」「では別の禁煙のお部屋をご用意しましょう。」あっさりカギをくれたではないか?
"あなた!何が出たか聞かないんですか?"と私は言いたかった。
私は"あなたも霊感があるのですか?"と言いたかったのである。
というわけで1010(だいたいこの番号、最初から嫌だった。)"一霊一霊"じゃないか?前、ピティナで、名古屋本選に行く生徒と同じ新幹線に乗り合わせた時、たまたま受験番号を見たら、2127974だった。"2位に泣くなよ"2位なら全国行ける!と言ってあげた生徒が、本当に2位で全国に行った事があるので、番号はつい見てしまう。
新しい部屋は1103いいおっさん)これならいいやと、いいおっさん(1103)の扉を開ける。うん、これは大丈夫。"やな感じ"しない!と思う。
しかしカーテンを閉めると、イヤなんだな、締め切ると怖いのだ。
多分昨日のトラウマだと思うが、怖いものは怖いので、理由がない。テレビを大きくつけ、電気スタンドをつけて寝る。
しかし待てよ、そのうちテレビが放送終了になって、ザーザーとなって、“貞子”が出てきたら嫌だなあと思う。
もうこうなったら、BGMだ!とテレビは消し、12時半にベッドに入る。
友人の先生、"昨日お化けに襲われた"とメールをすると、「とうとう、連日の審査疲れで、神経に来たのか?妄想だ!早く寝な!おやすみ!」とバカにされる。
そうだ、妄想だ!疲れたんだ!と思うが、しかし怖いのでBGMを聞き、電気をつけていると、うとうとしていたのだろうか?寝ていたのだろうか?分からないが、突然跳び起きた。
枕元を見ると3時廊下を歩いている音。隣の部屋、上の部屋から人影がする。何でこんな遅くにと思ってみる
怖いから、電気をつけているし、誰も入れない様、チェーンもした。お化けもこんな明るい部屋に入って来られない筈だ、と思いつつ寝ていたら、4時近くなってあたりが白じら明け、ほっとしてそれから8時までゆっくり寝た。
それでも、何だか2日続けて睡眠不足!!(電気をつけて、音楽を聴いて寝たら、お得意の爆睡どころじゃない。)
ホテルで寝られないのは、ピティナ審査以来始めてだ!
でも、窓カーテンを開けて、"きょう1日頑張ろう!"と遠くのビル街を見る。町田のビルが立ち並ぶ大都会である。
何気なく、ふと窓の眼下に目をやって凍りついた。
な・なんと!そこはお墓だらけではないか?墓地だよ!お寺まであるではないか??
このホテル、墓地の中に立っていたのだ!...。
それからは、逃げるようにそのホテルを出た!!
自分の妄想が、現実だった事を知ると、またまた新たな恐怖だ。
あれは夢ではなかった!直感だったのだ!
皆さん直感は当たるものです。
えっ?ピティナはどこへ行ったのか?
私の2日続けての東京−町田間の甲斐もあり、RちゃんはC級で、ヤマハ所沢賞。B級のHちゃんは、1位で予選通過だそうだ。
私は幽霊とバッティングしたが、無事に審査委員長の大役を果たしたという訳です。
(後で大学生の生徒に聞いたら、丑三つ時というのは2時半から3時だそうだ。ビンゴ!
2日目に会った先生方は、皆寝不足!"どうしたの?"と聞くと、三好先生の話が思い出されて、よく眠れなかったそうだ。
はるばる札幌からいらしたM先生。高知大教授のM先生。千葉のS先生。
"ごめんなさい!!"
皆さん音楽家だけいらして、感受性がお強い。
今回はとんでもない審査委員長で、とんだ置き土産をみんなにしてしまったという、おまけ付きだった。


2005年07月02日

今週は激動二週目だった。
今週末は、東京の生徒がピティナを受験するのだが、一週間前に見たきり、"ハイさよなら。じゃあ頑張ってね!"ではあまりに可哀想だ。
地元藤枝の子は、前日も見てあげられるのに、東京の生徒はそうはいかない。
という訳で、今月は水曜日木曜日が5週あったので、藤枝を木曜日に休んで、木曜日の夕方から夜にかけ、受験する子供達のみ、レッスンへと新幹線で日帰りをした。
自分も体力的に大変だが、皆必死だから"疲れた!"などと弱音を吐いてはいられないし、音楽を聴いている時だけは、体が元気なのが特技なので何とか頑張れた。
夜8時にレッスンを終わり、池袋の東武デパートの閉店間際、HMVに飛び込んでCDをしこたま買う。(静岡ではCDがほとんど揃わない。)
というのも、明日出掛ける三重コンクールの審査の下調べをしているのだが、色々なピアニストの演奏を事前に聞いておきたかったからだ。
コンクールには大学・一般の部門があり、皆大曲を演奏されるので、こちらも勉強不足では申し訳ないと思ったからだ。
家に着いたら深夜だった。
しかし、夕飯は東京のお母さん方が準備してくれた吉兆のお弁当を開く、隣の席の人のお弁当にかなりの差を付けながら、それを車内で食べた。
翌日は5時までぎっしりレッスンをして、今度は名古屋に向かう。
三重は、知人のピアニストの御夫妻の所へ一泊する。
以前から"一度泊まりにいらしてね。"と奥様に誘われていたのだが、先生でもあり妻でもあり、母でもあるのに、お料理上手で、お掃除上手の奥様に、色々主婦として刺激を受けたかったので、この日を密かに楽しみにしていた。
御宅は日本家屋で、立派な玄関が3つあり、レッスン室が3部屋そこにスタインウェイベーゼンドルファーがドーン!!うらやましい環境だ。
なのに真ん中に和室が2間続き、そして大きな台所と食卓。自分が育った神奈川の実家のような匂いがしながら、アカデミックでもあるのだ。
日本人としてホッとする暖かさが中心にありながら、各々勉強する環境を備え、プライベートプライバシーは大切にしている間取りだ。
他人の物を見て羨ましがるのは人間の常だが...。
家族がホッとする、日本家屋の風通しの良さと西欧のプライバシーが両立出来ないものか?と悩み、仕方なくを棄ててきた私としては、本当に羨ましい環境だった。
我が家の台所は、あまりにも色々なものがあり過ぎるのを棄てて、シンプルにしてきた結果、不便で無機質で味気ないものになってきていたが、彼女の台所には色々なものがある。
それが料理上手の由縁で、家族の健康を支え、家族の絆を深めているのではないかと思わずにはいられない暖かさがあった。
それは、その晩頂いた料理にも表れていた。
素朴な中に暖かみのある料理ばかりで、それが和風の趣味の良い器に盛られていた。
こんな環境にホッとひといきした。
遠くからは前の田んぼからカエルの大合唱
幸せだ!日本人に生まれて良かったという夏の夜だった。
自分の家を思い浮かべながら、片付けてばかりいては味気ないな!と思う事しきり。
インテリアは大好きだから、時間を見て今度傾向を変えようか?と思ってみる。
おまけにお風呂もトイレもピッカピカ。お客さんが来ればどこの家でも掃除はするものだが、そういうのではない。
タイルの目地ひとつ汚れが無いし、タワシ一つしかない我が家と違い、すご過ぎる。これまたカルチャーショックである。
お風呂を出たらマッサージ機にあたる。至れり尽くせり。その上、その晩は、それを焚くとイビキもアトピーも喘息も収まるというアロマ(アロマはおしゃれだと思っていたが、本当は違うのだ!)を焚いて貰った。
朝起きると口の中が渇いていなかった。
言いたくなかったが、いつもは口を開けて寝ちゃう癖があるらしいのに、うーーむ。ということ鼻呼吸して寝たんだと納得!!
早速頼んで購入する事に...。(イビキをかく主人に試してみたいのだ!)
その上、奥様はピッカピカのツルピカお肌なので、色々と真似したいのだが、竹酢や何か不思議な飲み物も飲んでいるそうである。
"ノビちゃん!今度ピティナ必修法を教えてね!"と笑っておっしゃるが、私はその料理の腕前と、お掃除と子育ての術を教えて貰い、に生かしたい。
その上、女としてツルピカお肌も真似したい...。
彼女から習った、タマネギ1個で、あなたもリッチな"タマネギ婦人"自称"マダム・ローズマリー"と名付けた、ワインにぴったりな、つまみを教えましょう。
タマネギ薄切り、ニンニクを薄切りにした所へ、タマネギをオイルでいため、しんなりしたら、ローズマリーをふり、ワインビネガーを飛ばして出来上がり!
これに、はまりまくり、タマネギばかり買っていた私である。
一瞬にして出来ないといけないから、忙しいけど手作りしないと気の済まない人にぴったり。
こういうちょっとしたお料理レシピを紹介したらきりがないくらい、たくさんお持ちだ。
"マダム・ローズマリー"皆様もぜひ試して!
済みません。三重コンクールでした。
審査員は愛知県芸大助教授、滋賀大教授、教育連盟の地元のベテラン先生3名と混じって、この私が皆さんの足を引っ張らず、ピティナ流で審査出来るか?一抹の不安があったが、2日間なんとか大役を終えル事が出来た。
しかし、レベルが高くてびっくりした。今や中部を制するものが、日本のトップといわれる程、名古屋のレベルが上がってきている理由の一端を、垣間見た気がした。
中でも大学生が、良く頑張っているのには驚いた。
皆、それなりに音楽のポリシーを持って、演奏されていて、大人だなぁと思い感心して聴いてしまった。
2日間の大役を終え、新幹線に揺られながら、また東京に向かう。
しばらく切っていた携帯に電源を入れると、メールが20件近く入っている。
そうだ!この土日は、ピティナの予選があった。
AI君も大学生に混じってG級を受けていた。
その中で、取り立てて嬉しかったのは、G級予選無事通過と、2週間前に親指を折って、直前まで全くピアノを触れなかったC級のRちゃんが、無事合格していた事だった。





戻る
戻る


My Profile   Photo Album   Essey  Link トップへ