November/'10

’10/11月

2010年11月29日

夏のピティナから10月末までの日本音コンまで、やっと大きなストレスから解放され、夏休みしてない反動で11月は目まぐるしく色んな事をしていた。
まず姪っ子を誘い、一日中ディズニーランドで遊んだ!
一回でいいから空いているディズニーを体験したかったのと、まだ一度もディズニーを体験していない姉の子(最近日本に来たフランス語と英語しか全く話せないインターナショナルに通う姪っ子)を連れて行きたかったのだ。
なので電車もまだ自由に乗れない、こちらも意志疎通が英語では?と心配なので学校を休めた生徒を連れて行くことに。
そしたら、どうだろう!姪っ子も学校の友達を連れてきた。
彼女は日本語が話せるから、安心だと言うわけで、ディズニーランド平日体験御一行は5名様という大所帯!
10月末はハロウィン!
季節も最高のはずが、この日は雨だった!誰か雨女だったらしい。
そぼ降る氷雨が、次第に激しくなる中カッパを着てアトラクション9つ乗った
絶対嫌だと言って反対していたスペースマウンテン、生徒に騙され乗った!
絶叫系は嫌いだし、怖いだけで楽しくないが、皆笑ってるのに悔しいから頑張った。
生徒に『先生!怖いと思ったら怖い!楽しいと思ったら楽しいもんだよ!』と励まされ、遊園地で、なんで頑張らきゃならないんだろう?と思いつつも意地はって勇気奮って乗り込んだ。
そしたらどうだろう!こわくなかったではないか!
どうやら暗示が相当効くタイプらしい、恐怖が克服出来て、少し嬉しかった。
姪っ子もポプコーン全味制覇?したらしく、アメリカ育ちはポプコーンに目がない。
楽しい平日ディズニー体験だったが、私を除き、みんなその後風邪ひいたそうでとんだお土産つきだった!
デイズニー後は今度は甥っ子の結婚式
丸の内のホテルで久しぶりに結婚式に参列して感動し、それからというものの、知人のおばあちゃんと共に郵便局の簡保旅行に参加した!
先生!簡保ですかあ?とみんなが笑うが、私は全く面識ない地元のお年寄りとバス旅行に行くのにはまり、こよなく簡保旅行を愛する一人なのである。
しかし郵便局もこれが最後の旅行らしい、というわけで、音楽を離れ東北は仙台の山奥の温泉に浸かって、知らないお年寄りと同室しながらリフレッシュしてきた。
美味しいお料理をいっぱい頂き、且つ自分のお土産は、しぶい南部鉄瓶!である!
これでお茶を入れて飲むんである。
ヘレンドもマイセンも好きだが最近は年のせいか?侘びサビも棄てがたい。
一人秋の夜長、茶筅で抹茶を立てマタイ受難曲を聞きながら、南部鉄瓶を見る、日本人に生まれてよかったあ!
などと浮かれていたら義弟から電話で義父が急死したと知らせがあり、呑気な秋に終止符が打たれた。


2010年11月05日

日本音コンの速報はお届けしましたが、詳細はまだでした。
この日は朝からホール入り、ゲネプロあり、、パワーをつけようと前日は鰻と肝で元気をつけ、カツは演奏前に食べるカツカレーを食べるので、この一ヶ月封印してあったので、敢えて食べずに出発!
水は箱根神社の御神水、ペットボトルに入れ、いざ出陣!
しかしいつもなら新幹線5号車11番が空いてるのに9しか空いていない。
9かあ?苦しむ?いやあな予感!
「まあ此処まで来たら、恥ずかしくない演奏ができれば良いよね!」と開き直り、都合悪い事は気にしない?
初台に着いたら、朝ご飯を食べてきたのに、「お腹空きました!」と大物というか?神経から胃袋が自立してるのだろうか?大きなホットドッグとピザをぺろり!「先生食べないんですか?」とんでもない、こちとらドキドキで食欲なんかあったもんじゃない!それを笑ってごまかして、オペラシティの関係者以外立入禁止区域まで見送る。
それから開演4時まで時間があるから、レッスンに戻れたが、出番前に食べるカツカレーを届ける重大な役目が残っているではないか?
それに有り得ない忘れ物、の大魔王だから、とんでもない物忘れてる可能性を考えるとその場をむやみに離れられず、まずはCoCo壱を探そうとIpadで検索したら、オペラシティの真横に、おいでおいで状態で旗が揺らめいていた。
早速カツカレー予約を入れ、、一旦新宿に戻り、東急ハンズで作ってあった名刺を取りに行く。
最近名刺がないのを、笑って誤魔化していたら、先方の先生に、名刺持たないなんて!と呆れられ、慌てて作ったが、凝り性だからデザインに凝りすぎ、あちこちジプシーした挙げ句、東急ハンズにたどり着いて念願の気に入ったデザインの名刺を作成ゲットしたというわけなのだ。
東急ハンズは楽しい場所だが、オペラシティが気になって、やっぱり舞い戻る事に。
カツカレーを取りに行き、楽屋に家族がお昼の差し入れに来ましたあ!と言い、守衛さんに入れて貰った。
楽屋はVIP扱いで一人一部屋づつ四人、贅沢と言えば言えるが、気の小さい私には座敷牢に監禁されてる可哀相な生徒だ。
こんな時はどこか?図太い神経が頼もしくもあるAI君だ。
ゲネプロから帰ってきた彼にカツカレーを手渡しながら、「どうだった?うまくオケとあった?」と聞くと、苦笑い!その先は向こうもこっちも言いたくない、聞きたくない世界!、んじゃ!頑張って!と退散!
いまさら何もしてあげられないし、出来ない身であるが、やはり言わずにいられない、振り向きざまに、「ちゃんと音良く聞いてよね!」と一言残し退散!
音コンは合間にNHKの取材が出入りするから、出演者達は緊張も半端ではないらしいが、此処まで来たくて頑張ってきたんだから、そんな贅沢は言ってられないし、大体ピアニストとはいつだって極度の緊張との戦い、自分自身と孤独との戦いなのだ、仕方ないことだ。
4時まで初台の近くの喫茶店で、時間潰したがあっという間だった。
本番が楽しみというより、ちゃんとやるだろうか?と思っただけで、心臓がバクバクしてくる。
ホールに入ると満員御礼ではないが、ほぼいっぱい!
その空気を感じただけで緊張してくる。
弾き順二番!
一番の方は同じチャイコフスキー。オケとは良く合うし、安心して聞けるではないか?
AI君に真似出来ない音楽の深さを感じ、日本音コンのレベルの高さにショック受けて、もう帰りたい気分だ。
こんな時は席が隅っこでよかった。
お母さんと身体ちぢこませて、息を呑んでいたら、出てきました、ちょっと太り気味でパツパツのタキシード
この大舞台を指導者としては、誇らしく自慢げに見てあげなくてはいけないのだろうが、余りの天然ぶりに常日頃、振り回されてる我々の目にはそう映らないのが申し訳けないし、可哀相。
ちゃんとチャイコフスキーやってよね、オケと合わしてよね、一人よがりで暴走しないでよね!と祈る!
オケが始まり、AI君のピアノパートが響き出したら、こちらも少し落ち着くはずだったが、事件は一楽章の中盤だった
突然ホールに鈴が鳴り響く!
最前列の観客席から携帯着信音が鳴り響いたのだ。
有り得ない!
直後だった、オケが止まり、AI君が伴奏パート弾いていた!
嘘!信じられない、そこは違うでしょ!
普段からオケ伴奏を合わせてきた私にはワープしたのがすぐわかった。
それは一瞬のようでもあり、長い時間にも感じた!
唖然呆然!真っ青!
しかし、彼氏は何事もなかったが如く平然と弾き続けてる
一瞬の間か?どのくらいの間だったろうか?オケが、気づいたら寄り沿って何事もなかったが、如く音楽は進んでいた。
私と母は真っ青!
その時、はじめて出るだけで感謝の本選と言いながらも、あわよくば?入賞を?と期待していた欲深いもう一人の自分に気づいた。
もう終わった!と正直思った...。
その落胆仕切った自分自身をどうやって慰めようか?しばらく混乱していた。
それから何をどう聞いていたか?
いや、諦めて?かえって冷静に聞けてたかもしれないくらい、落胆していた。
ワープはまるで無かったかのように、最後までいつもどうりの自身の演奏をしきれていたのでは?と思ったから、かえすがえすも残念だったし、悔しかった。
それから休憩時間!駆け付けた応援団や知人はワープに気づかず、演奏を興奮冷めやらずといった状態で褒めちぎってくれるのだが、こちらは上の空!
せいぜいお世辞?としか聞こえないのは、毎日聞いている立場だからか?会場に顔出した本人には、「やっちまったね!」と笑うしかなかった。
それから後半2名の演奏を安心して聞いたが、最後の27歳の方の熱演には、会場中が興奮しブラボーの嵐だった!
命を燃やす演奏とでも言おうか?
解釈や好みはいずれにせよ、大舞台で自分の思いをそこまでも?と熱く歌いあげる精神力、情熱に圧倒された、音コン締めくくりに相応しい熱演だった!
さて30分後に発表だった。
母親と取り敢えず入選するんだからもういいよね、と二人で既に笑顔、諦めることは長い年月、鍛えられてきた歴史があるから大丈夫だった!
さすがにあのミスは、神様も大目には見て下さらないだろうと、しかし、取り敢えず発表を待つことに。
音コンの発表は劇的だ!
貼紙を関係者が持参し、貼る時には掲示板に黒山の人だかりで何も見えない!
そして歓声があちこちで上がる。
そして、テレビカメラのスポットライトの下に入賞した演奏者が照らし出される。
えっ!えっ?
うちのAI君がライトに眩しく照らされインタビューされているではないか?
慌てて、人垣をかきわけ掲示板を見上げた!
2位!
アンビリーバボー!
またもや天運に見放されずだった!
不思議と驚いただけで涙は出なかった、
呆然としていたら、応援の生徒や父兄が、「先生!やったあ!おめでとう!」と半ベソで祝福してくれた!が、こちらはいつもの自分と変わらないし冷静なのが不思議だった。
あまりに此処までの道のりが並大抵の苦労でなかったせいだろうか!
同伴の家族も同様だったに違いない!
喜びはジワジワと襲ってくるのだろうか?
あんなに見果てぬ夢だった音コンで入賞したのに、冷静な自分達が不思議だった。
またもやアクシデント、もといアツシデントに驚いた音コンだったが、こうして終わったのだった。
応援して下さった皆様本当にありがとうございました。
12月に演奏とドキュメンタリーがNHKでも放送されます、合わせてチエックしていただけたら幸いです。
長い長い戦いが終わりやっと夏休みだ!と思ったら、とんでもない、一年が終わろうとしていた。(汗)





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