September/'10

’10/9月

2010年09月14日

ピティナが終わり、「先生〜やっとのんびりですねえ…今頃パリですかあ?」などとメールが来る!
確かに初夏から休み無く走り続け、夏が終わった秋は、大抵取り敢えずほっと一息するはずなのだが、実はAI君がピアニストの登龍門である日本音楽コンクールにエントリーしていたのだ。
しかし、ピティナでファイナルまで残れたお陰もあったりで、一応曲の準備はしていたものの、気持ちの切り換えも、身体を休める暇もなかった。
伴走してきた私も同様で、二人共に……体力気力が涌かない
しかし、音コンまで二週間弱、二人で「止めたい…頑張らなきゃ…止めたい。」を葛藤しながら、「やっぱり頑張ろうよ!」と走り続けたのだ。
しかし、励ます私の身体もいよいよ限界が来ていた。
子供の夢を支え励ましながらも、人間はやはり生身?
とうとう、レッスン中に吐き気で何度も中座。それが治まったら、声が出ない、咳が止まらない(汗)
一晩中、咳込んで眠れない。滅多にお世話にならない病院に駆け込んで薬を貰い、「しばらく安静に、声出さない。」と医者に言われるものの、夏休み明けて、秋の目標を掲げて心新たに頑張ろうと戻って来た生徒達も休むわけにいかない。
風邪じゃ死なないと頑張るのだが、咳が一向に止まらない。肋骨が折れそうな激しい咳。
実は、昨年暮れから平野啓一朗の小説「葬送」を読んでいた。
全4巻、この小説、文章が実に深い。しっかり読み応えがある。なので開いたら、1ページで大体寝ている。
新幹線の中や、寝る前だから、この4巻、やっと最後の4巻目である。読者家の皆さんからはひんしゅくだろうが、半年掛けてまだ読破出来ない。
しかし、いよいよその大河小説もショパンの終焉で佳境に。ショパンが、血を吐きつつも神父の最後の訪問を拒否するシーンに涙しながら、ショパンの身に比べたら血も吐かないし、なんのこれしき〜!と一晩中咳込んで、一睡もできなかったが、家族に調合して貰ったホメオパシーを呑んだらピタッと止まったから摩訶不思議!
私にはホメオパシーが実によく効くのだ!ショパンも英国でホメオパシーのお世話になって永らえた時期があったと小説にも書いてあったので、なんだか嬉しい。
巷では、賛否両論あるホメオパシーだが、要は自分にあっている物を選択すればよいのだから。私は断然ホメ殺しでなくホメオパシーである。
しかし、ホメオパシーは自己免疫で治すから身体を休めないとまたぶり返してくる。
だから、休まないといけないが休めない。
しかもAI君難関一次無事通過!
そして、引き続き、2次も咳の奴、おとなしくていてくれて、会場から退散せずに済んだ!
「会場で咳してたら、それは三好先生だからね。集中力切らしちゃ駄目だからねえ〜」と言って飴を舐めていたが、この時はおとなしくていてくれた。
しかし、レッスンタイムになると途端咳込んで、ノーメイクでドヨ〜ン。
元気な先生が、珍しく、負のオーラ出しまくり?「大丈夫ですかあ?」と学生達も心配してくれる。
AI君も、せっせとお風呂を洗うわ、わざわざ温かいお茶をかいがいしく運んで来る。いざとなると頼りになるではないか?……。
みんなの同情と優しさを一身に受け、やっと元気になって来た。
元気になればなったで、「さすが不死身〜!」とか友人に言われ、それもちょっと寂しいではないか!?
話しがそれた。音コン、弾き順、クジ運、なんだか良くて、あれよあれよと3次まで来てしまった。
「今度は何の裏技使ったかって?」実は、ピティナ・セミファイナルからCoCo壱番カツカレー(此所一番勝つ華麗なる演奏)を食べ続けたのだ!
しかし、音コンは1次から3次まで、中二日くらいしか空かない。そのうち我が家で手抜きのスープカレーを朝晩食べていたので、食には良い子?で、こだわらず大量喰いのAI君でもさすがに、カレー責めには堪えたらしく3次の日は、「もう無理〜」というのを、「駄目〜CoCo壱カツカレー食べんのよ〜」と飯田橋のCoCo壱見つけ、トッパンホールにマジに運ぶ我等ヘンテコ応援団である。
実は、3次当日は、私は名古屋でコンクール審査で留守だった。
しかし、先生のげん担ぎをちゃんと回りが踏襲してくれるから、おかしくも頼もしくもある!
楽屋でカレーの匂いをプンプンさせて、出番前ナーバスになっている演奏者の方々を尻目に、カツカレーをほうばったのだから、回りの皆様にはさぞかし迷惑だったに違いない(汗)。
すみませんでした。うちのAI君、長所は出番直前でも、ガッツリ食べる頼もしい胃袋と図太い神経の持ち主なのだ。
さりとて?あがるのは人並みだから、演奏には全く食欲は関係なく、残念な事に胃袋と神経が直結していないだけなのだが……。
しかし、カレー食べたのにも拘らず、2次であまりに不本意な演奏したので、ぶちぶち私に文句を言われたら、すっかり食欲無くして、「お昼はサッパリした物でお願いします!」とか言っていたからやっぱり、それなりに?KYな変な胃袋ってことなのか?
しかし、げん担ぎも…長い歴史の中、だんだんアイテムが増えてきて大変だ。
あのハンカチ、あの背広に、あの靴、新幹線は5号車11番E席、げん担ぎも度が過ぎて、ピティナ・セミファイナルでは、演奏中に弦を切った(汗)
あれは、確実にげん担ぎし過ぎで、神様がお怒りになったとしか(汗)(因みにAI君とげん担ぎの歴史に興味ある方は日記2003年8月3日付をご参照されたい!)
さてさて、カツカレーを食べ続けたおかげで?なんと奇跡で音コンファイナルに残る事になってしまった!
と言ったら、カツカレーを食べずとも?真面目に取り組んでいらっしゃる方々に大変失礼かと思うのだが、自慢ではないが、AI君はもとより、私も含め彼を支えてきた家族、みんなが各々、人間としてできる限りの努力、練習を含めてだが、あらゆる意味で最大限の事を音コンでも、ピティナでも、またコンクールがないオフシーズンにおいても、半端なく頑張ってきた事だけは胸を張れるのだ…。
だからこその神頼み?げん担ぎなのだから(泣)…みんなに笑われようが悲しいかな、常に必死なのだからして〜(泣)それでもピティナに続き、幸運を再度頂戴し、神様にまたまた感謝である。
そして、再びチャイコフスキーを弾くチャンスを頂き、今度は前回の反省を踏まえ、せめて悔いない演奏を自分の為にも、そして応援してくださる全ての皆様の期待を裏切らない様に、素晴らしいコンチェルトをお聞かせしたい!と本人の切望!です。
というわけで、またまた10月24日までピアノマラソンが続く事となった!
それまで、カレーはしばらく封印という事になりそうだ(汗)





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