| ピアノの夏の甲子園?ピティナが終わった! 嬉しい事にうちのAI君特級銀賞を頂いたのだ! 一緒に参加出来た他のみんなも入賞に預かり今年のピティナも、めでたしめでたしで無事終わった! 特にAI君、小学二年から、毎年休まず挑戦し続けた正真正銘のピティッナ子も、いよいよ卒業の時でもある! 何か寂しい気もする。この10数年、長く険しい道のりだった。 小学三年生でピティナの予選が受かりますように〜と我が家の門を叩き、その可愛かった幼さ顔、綺麗な音で素直にブルグミュラーを弾いていた。 「心を込めて弾いて」と言うと身体がゆらゆら揺れて、仇名はタコつぼの君。 それを治そうと背中に物差し入れたら?と提案したら、家から物差し背中に入れ、おばあちゃんの伊達巻きで縛って、そのまま走ってレッスンにきたので、回りのみんながその姿に怯えたり笑ったり?……。 しかも、いつもいつもコンクールでは失敗ばかりで、それでも死ぬほどひたすら毎日練習していた。 「モーツァルトは、笑って弾こうね!」と言うと、笑えない。「楽しい事を想像してご覧」と言うと、「楽しい事って何?」と返事がかえってくるほど真面目な子だった! とにかく、ピアノが大好きだった! 「練習は言われた時間やりなさい。」と言われた事を馬鹿がつくくらい素直にやった。 なのに、いつもコンクールでは、呼吸しないで焦って失敗ばかりし続け、いつもみんなで悔しくて泣いた。 だから、音楽の道に気付いたら歩いていたのも、あまりに失敗し続け、いつか成功したいと思い続けた結果だったかもしれない。 色んな所に連れて行った。色んな体験もさせて来た。素晴らしい先生方にも巡り逢い、グンと成長した。 「ピティナの写真、随分前の?」と言われるが、たった二年前…少年から青年にすっかり成長し、今では昔の挙動不審が嘘のよう。 友達の先生に、「アツ坊は出て来た時からへっぴり腰だからいかにも下手そうだよ。」と笑われた。 ピアニストの先生に一度見て頂いたら、「反応が悪過ぎて、二度目は絶対お断りよ!」と言われた。 いつもコンクールでは、必死だから、成長を喜ぶゆとりなどなかった。 でも、コンクールで毎年お会いする方々に、みんなに「上手になったわ。大きくなったね。賞には入らないけど、でも小さい時からいつもファンでした。」と声もいっぱい掛けて貰った。 気付いたら、今年八月で20歳。 魂は小さい時のまま、純粋で無垢!あまりに幼くてみんなの心配も苦労も半端じゃなかったが……、その子がもうすぐ20歳。 特級で銀賞だなんて感慨無量……。 いつかはピティナの表彰式の金屏風の前に立つのが夢だったが、とうとう夢が叶った。 沢山の人に支えられ応援して頂き、愛され、家族に守られて大事にされ、此所まで来た。 神様に感謝である。 小さい頃から、「なんになりたいの?」と質問されると…「ピア ニスト!」と恥ずかしくもなく答えるのを、その道の険しさを知る大人の私は恥かしかった。 でも気付いたら、その道を少しづつ歩き始めてることに驚いているのは、逆に指導者である私だからびっくりだ。 授賞式のパーティーでは、いつもご馳走係!争ってご馳走取りに走ってたのに、食べる事が大好きなのに、今年はジュース一杯呑まず、審査員の先生方々に、自分の演奏の今後の課題について伺う為、並んでいた。 成長した、夢はもつ物、実現させる物なんだと子供に教えて貰った。 まだまだ歩き出した彼の夢の実現。何処まで一緒に歩いてあげられるか分からないが、私も頑張ってついて行かなくてはいけない。 AI君に続く後輩たちも同時に育てながら頑張らなきゃと思った……。 8月22日、まだ、つたなき彼の演奏に聴衆票の清き一票を投じてくださった皆様、会場には行けないけど、と動画を見ながら応援してくださった皆様、ホントにありがとうございました…。 この場をお借りして御礼申し上げます! |
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| 8月15日終戦の日。 東京は下北沢で朗読劇“月光の夏”を見て来た。 全国大会目前、秒読み状態にして観劇ですかあ?とコンペに関わって汗水垂らして練習する父兄及び生徒達には理解出来ない先生の行動パターンなのかもだが…。 いやあ当の本人は、この“月光の夏”を実はこの時期だからこそ見たかったし、聞きたかった…。 コンペの気分転換とか軽い乗りではなく、逆で、敢えてこの時期にこそ見に来たかったのだ。 その日は、遅刻常習犯の私にしては一時間も早く会場入りした。 そして、かなりの急な雛段になっている薄暗い小劇場に座ったら、自然と身が引き締まった。 回りを見渡すと、知的な年配の方々が殆ど。 そこへ全国大会あと一歩で逃した中学生親子2組を誘って行った。(人生において…ホントに悲しいということがどういうことか?口で言うより見せて感じさせたかった。) なので、「先生〜浴衣着て行っていいかな?」と先生とデート?気分の生徒に駄目〜!と意地悪した! その意地悪の理由は、きっとあとで分かってくれるに違いないのだから! 開演はキッカリ正午12時。会場に正午までの秒読みの時報が鳴り響く。 そうだ、終戦を告げる正午の時報である。 4名の出演者とピアニストがステージ中央に次々と現れ、真一文字に並び深々と頭を下げる。 その表情はかたくなである。既に、その目線の先に見ているものは我々観客では無かった。 その気配を受け止め、感じとり、この朗読劇の意味と重みをズッシリと受け止めた……。 そう、この朗読劇は、ある九州の地方の女性教師と音楽師範学校出身の特攻隊員との悲し過ぎる出会い、別れ、そして劇的な再会の物語である。 再会?というと?特攻しなかった?いや、そんな簡単な話しではない。 興味ある方は本を是非およみください。 靖国神社参拝がこの時期テレビでも新聞でも騒がれる、戦争で犠牲になった人達は戦争に行った人達ばかりではない。 長崎、広島、原爆を体験していない世代にどうやって原爆の怖さや恐ろしさを伝えて行くかと、色々な活動がされているとテレビで見た。 沖縄にこの夏旅行した生徒が、集団自決した洞穴に行って来た時の話をこわ ごわしていた。 何だか「死ぬ気でピアノ練習しろ〜!」と叫んでいた自分が恥かしかった! まして…死にそうだあ〜とか軽く口に出していた事も恥かしい…! この平和な時間と幸せにどっぷり慣れてしまっていて生きている事の有り難さ、ピアノを弾く事の出来る幸せを思い、上野の音楽学校(現在の芸大)の出身の22歳の特攻隊員が死ぬ前に、せめてもう一度ピアノが弾きたい!と12キロも歩いて来たんです!といい月光を弾くシーン(ピアニストが弾くのだが)でもう涙が止まらない! 今から10数年くらい前だったろうか?ピティナの全国大会表彰式の晴れ舞台で、三善晃先生が冒頭のご挨拶で険しい表情でいきなり辛口のコメントをされた事を再び思い出した。 「皆さんはこんな幸せな時代に生きて、ピアノで競争して一喜一憂してます。」的なお話だった。 その時は、パーティーの浮ついた気分の所へ不意打ち食らった気分だったが、今思うと当たり前の話しだ! 幸せな時代に生き、ピアノを弾ける幸せを有り難いと感謝しながら、コンペの最後まで頑張らねばならない。 コンペの予選で審査員席に爆弾仕掛けた?とか嘘か誠か?そんな噂も漏れ聞く。 審査をしている立場、される立場どちらも経験してると納得出来ない事やびっくりする冷ややかな批評を頂く事もあるが、そんな事に腹が立つのも平和な証拠なのか?と思う。 朗読劇に戻るが、ソナタ月光、ピアニストの弾くソナタは音と空間が語っていた。 ハーモニーの重さと音色、あまり調整が良くない固そうなピアノ、音響の悪さがかえって戦争中のピアノを彷彿とさせて泣けた。 音楽の持つ力は、素晴らしい。 そしてベートーベンの月光ソナタにあらためて感動したのは、ピアニストの演奏が無駄なものを全てそぎ落とし、シンプルな中にベートーベンの魂を浮き立たせてくれていた事だ。 「こういう演奏を生徒に教えられたらなあ」と改めて思った。 劇に感動し演奏に感動し、疲れが吹っ飛んで、また違う意味で頑張る元気が涌いてきた。 余談だが、我父親は、戦争中航空予科練?で特攻隊員だった。 一番に特攻志願して手を上げたら、「お前みたいな奴は先に死なすのはもったいない?」と後回しにされ生き残ったのだそうだ。 学校の先生が「わかった人〜?手を挙げて〜?」と言った時、「はいはい!」と一番に手を挙げた子を意地悪して指さなかったあれ? 本人はその時、「実に残念だったとか?」しかしそれで生き残ったのだから神様に感謝だ(汗) というわけで、今の私がこうして存在するわけなのであるからして〜(汗) |
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| ピティナ本選が終わった……。 本選最中、直後は自身も大阪で審査があったので、静岡…東京…静岡…大阪…静岡…と移動し怒濤の八月初めだった。 結果〜A2からB,C,D,特級,で生徒が全国大会に進んだ。嬉しい悲鳴である! しかし、巷はお盆だというのに、かれこれ実家に帰れない夏は20年近くになるだろうか? 家族も諦めているから助かるのだが、ちょっと寂しい。親不孝な夏でもある(泣) どうせ八月半ば過ぎの全国大会まで何処にも行かれず休めないなら、ついでに普段の生徒に「レッスンあるよ〜」と声掛けてみるが、「今帰省中です〜バカンス中で〜す!」と返信がかえって来る、というわけでレッスンは休めないが、普段より少〜し暇な夜 、一人でスーパーで買って来たお寿司を楽譜見ながら音源聞きつつチェックしながらつまむ!何だか寂しい!お盆の夕げである。 全国大会に何人も残れたのに、贅沢言ったら罰が当たるぞ!と自分に言い聞かせてみるものの、やっぱり侘しい…。 こんな時は、カップ麺にお湯を入れてくれる?協力的なパートナーが懐しくもある(汗) 人生,なにが一番大切なんだろうか? 「よっ!天職!」と声を掛けてくれた友人の顔を思い浮かべながら、センチになってるのも今のうち?来週になったら鬼のように忙しい顔してるかもなのであるが…(汗) |
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| 激太りの夏がやってきた(泣) 夏痩せ!という単語と無縁になって何年だろう…。 コンクールのある夏休みは、朝からクーラーの部屋に座りっ放し?且つ、何処にも出ず座りっ放しで、頭を使うストレスで、食べるわ食べるわ…。 この時期になるとお尻に火の点いた学生や生徒が絶えず泊まっている関係で、しっかり朝から食べ、しかも若者食を一緒に食べるから、たまったもんではない。(汗) その上、若者におやつは付き物! おかげで体重がジワジワと増えていくが、無視しなくてはならず(泣)なぜって、夏は体力気力勝負だからだ〜。 コンクールの本選は、八月初旬に集中するので(しかも予選はついこのあいだ終わったのにだ…)無我夢中で本選曲に集中するわけで、「普段、先生はどんな物食べてるんですか?」とよく聞かれるが、実はピクルスが大好き! このあいだは、瓶詰四本作った! それを朝コーヒー(スタバのスティックにはまっている)とハム、パンで幸せに頂く〜。 昼は、近所に居る家族や友人と大体…おそば?イタリアンやフレンチの外食(優雅に聞こえるが、ただの庶民のランチです〜)麺類〜。夜は疲れ切って食べずに野菜ジュースやサプリメント。 早めに終われば(10時前に終わる?)一人で天ぷらやらお肉やお魚やらを出して、結構ゴージャスな夕飯を頂くが、アルコールは無し。 なぜって、翌日の予定メール送信やら事務処理が出来ないからである…。 アルコールを呑む時は、頭にきた時とかの?…ヤケ飲みで、ビール一杯くらいだから奥様である(汗) 酒癖は悪くないが、最近は電化製品にはまり、てか、買い物依存性?の傾向あり?で警戒警報発令である。 最近はIpadに続き、ダイソンの羽根の無い扇風機を買った〜! これはデザインがかっこよくて、ごきげん! 「先生これなあに?」と聞かれるのが、いかにも最先端を行ってる感 じがして嬉しいではないか(笑) つい最近は、通販で折り畳み自転車を買った。 しかし、暑いし外に出る暇も無いから乗ってない(汗)…。 なんか無駄な事をしているかもしれないが、こう毎日同じ事を繰り返し、神経と耳を酷使しているとヤケのヤンパチである〜〜。 「先生〜音楽が好きだったんではないの?」「よっ!天職!」と誰かに掛け声掛けて貰わないとやってられない気分だが、最後までみんなでせいぜい頑張らねば…。 「玉や〜鍵や〜ミヨシ〜」(打ち上げ花火ド〜ン!!) |
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