June/'08

’08/06月

2008年06月19日

いよいよピティナの夏が始まった。
毎週末は、遠征審査で出掛けている〜。
先週は山梨に出張レッスンに出掛け、今週は宮崎地区予選審査に出掛けていた。
自分の生徒もそろそろコンペ前で厳しいので、毎週レッスンが潰れるのは辛いのだが、そばにいると甘やかして面倒見すぎてしまう性格なので、これくらいが良いかな?とよく解釈しながらも正直心配でもある。
しかし、出発してしまったら移動を楽しむ事にしている。
それに今回は話題の宮崎である。
地鶏とマンゴーが待っているし、宮崎にはピティナで知り合った友人の先生が待っている…。
飛行機も久し振りだから、元気良く出掛けた。
夜八時に宮崎に着き、早速本で調べた地鶏のお店に一人で行く…。
なんだか老舗構えのそのお店は、開店15周年とやらで、ワンドリンクサービスらしい…。
ではではと、芋焼酎とやらに初挑戦。
「焼酎お願いします。霧島で、」と慣れたように元気よく言ったのだが、すかさず「どのようにしますか?」と聞かれて「???」「何の事?」と聞いたら「水割とかお湯割とか」とかだというではないか?
たしか割るって氷いれた奴?かな?と想像して…「あはは。それね…水割」と普通に答えるも、内心冷や汗…、やはり炭火地鶏は飲み屋さんだぞ。
世間知らずで初焼酎デビュー者は、ちと焦る。
 「なんせ、普段はフランスワインしか頂きませんのよ〜おほほ」と言いたいところだが、嘘…その地鶏は絶品。
まず柚子胡椒に感動し、その上手羽先とたたきが付いていたのだが、超美味しくて幸せだった〜。帰りはタクシーだが初乗り500円。地鶏も格安で感動してしまった。
翌日は二時から集合だから…、さあ何処へ行くって?
それは話題の県庁でしょう…また500円タクシーを駆使して、広々した南国宮崎の3車線道路を走る。
うーん宮崎いいとこです。
県丁も南国の緑に囲まれ、沖縄やハワイに似た感じさえある…。
中にはさすがに入らず、近くの宮崎物産館で地鶏をまた試食しながら、お土産に買い県丁隣りの、そのまんま市場で知事グッズを家族に買った…。
さて、お昼はチキン南蛮でしょ〜と老舗のお店を調べておいたので行く…が朝御飯(冷や汗)食べてしまったのが失敗の巻…、もう無理です〜と半分残したのが残念…、しかしすでに宮崎を堪能しちゃったわけです。
いよいよ、午後は審査…気持ちを入れ替えて、スーツに着替え、さあ審査の皆さん待つロビーに行く。
今日はピティナのカリスマ、超お上品な先生と御一緒だから、私もすっかり猫被りご挨拶する。
しかし直ぐにネタばれ!
午前中は何処にいらっしゃいましたの?「はい そのまんま市場」「???」「それはな〜に?」「えっと……」 「先生は何をなさってらしたんですか?」「あたくし?」「このつぎのお仕事で使う書類250枚にサインしてましたの」(汗)(汗)
他の先生方も、「宮崎神宮にお参りに行ってきました。」とおっしゃる。
たしか神社通いが趣味の私は、食い気に負け、神様無視かい?自問自答しながら一人で話題に外れ(しかし帰ったらきっと私の友人知人は地鶏食べたか?マンゴー食べたか?と聞くに違いないのだと言い聞かせて)タクシーで会場に着く。
審査員室に入り、友人の先生を探すがいない。
スタッフの先生で、彼女の友人を見つけて「I先生は何処?」と聞いたら、空気が止まった…。
重苦しい沈黙の後、見つめ合っていたら彼女の目が潤んで来た…。
ま、まさか?……「今日は今頃49日の法要してると思います」と言うではないか?……。
言葉につまり「何故??」としか言葉が出なかった。
昨年栃木本選でお会いした時は、重病を克服したけど、益々元気でアメ横に化粧品買いに行くんだ〜と張り切って、前より若々しく綺麗だったのに…。
聞けば、再発で今年から入退院を繰り返してらしたかとか?
しかし、亡くなる直前まで生徒を呼び、病床でレッスンを続けてたそうだ。
“最後は立派だったのよ。”と伺い、涙があふれた。
宮崎支部を立ち上げ、バイタリティー溢れる男まさりの彼女が、こんなに早く逝って終うなんて信じられない。
しばらくぼーっとしてしまうが、たちまち審査が始まる、いい加減な審査をしたら、亡くなった先生に後ろからどつかれそうだ。
しっかりやらねばいけないと涙を拭いて切り替える。
審査に集中して忘れられる時間もあったが、どうも肩が凝ってたまらない。
あ〜先生来てるんだなあ、なんて感じながら一日の仕事を終わり、二日目の為に早めに床についた。
数年前にホテルでお化けに逢い、不眠になってから、ホテルでは必ず翌日の仕事に差し障らないよう睡眠薬を飲んでいる。
その晩も、睡眠薬を飲み寝たのに、夜中、突然金縛りに合う。
あっ!動かない。
と思っていたら布団がぶわっ〜と下から持ち上がり、誰かが私の横に入って来た〜。
恐ろしかったが、身体が動かない。
怖い〜と思い、はたと気付くと彼女が隣りに寝てるではないか?
何故か?嬉しくて寄り添って行って「何故死んじゃったのよ?」と訴えたら「私も死ぬつもりじゃなかったとよ。」と九州弁で答えて来た。
「私は死なないからね、貴女の分までピティナ頑張るからね」と言うと「そうだね。」と寂しそうにして「じゃあ行くわ」と一緒に連れて来た男友達(もうあの世でも友達作ったんか〜と呆れながら)と二人でドアから出て行った〜。
それから、急に金縛りがとけ目が覚めた。時計を見たら2時10分丑三つ時だった。
涙が止まらなくて、泣き泣きその晩は寝た。
翌日、他の先生方も二時半に目が覚めたと話してたから、それぞれの部屋に挨拶に見えたのかもしれない。
聞けばB級で最高点出た子は、彼女の生徒だと聞いた。
きっと御礼に回っていたのかもしれない。
世の中、偶然は無いと聞くから、何故か今年は九州が重なり不思議だったが、呼ばれてたんだと思った……。
夢と心霊体験の違いは、まさに今いるその場で起こっていることだから不思議だ。
夢なら、色んな設定があるわけだから、全く違うし、身体が動かなくなるから、リアルなのだ。
怖かったけど、あのまま彼女と別れるのは悔しかったので、お別れが出来て嬉しかった〜。
それに(ご親族には失礼だが)、すでにボーイフレンドまでいたし、あちらでもパワフルに元気そうで安心した…。
翌日は、到着した日に行った地鶏屋さんにみんなを引き連れて行ったら、よくまあこんなとこに一人できたもんだ〜と呆れられ感心され、デザートはマンゴー食べよう。と嫌がる先生方を引っ張り回したが、お店が日曜で休みで先生方の白い目だけが気になる幕切れの宮崎だった。
色んな事を考えながら、東京に戻ってきたが、出会いと別れ、生徒も先生とも、普通にピアノの先生をしていたら味わう事の無い、色々な事を経験させて貰っているピティナだと思わずにはいられない夏の幕開けでした。
先生の御冥福を心からお祈り申上げます。
関係者の皆様ヒンシュクをかう内容がございましたらお詫び申し上げます(謝)





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