April/'04

’04/4月

2004年04月30日

今週はのんびり仕事をしていたが、つい何気なくNHKで「冬のソナタ」の再放送を見ていたら、すっかりはまってしまった。
私は自他共に認めるミーハーで、巷で評判になっているものは必ず、チェックしたくなる性格だ!
一時はやったタマゴッチも子供と競って買い、ピアノを教えながら育てていた私だから「冬のソナタ」も要チェックだ!
しかし、一方では「純愛なんかにはまらないぞ」ピアノ一筋で恋愛などせず、中学校時代の初恋で結婚してしまった現実を踏まえ、5分に一度涙するという評判の「冬のソナタ」を少々冷めた気分で見始めたのが、「いやあー、しっかり泣いていた。」
週に一度で20話などまどろっこしいから、こんなドラマに半年も振り回されていたら夏のコンクールどころではないな?と思っていたら父兄が全放送分をビデオに撮ってあるというではないか?
さっそくそれを借り、一晩に4〜5話見たら、最後は集中し過ぎて明け方近くなり、気持ち悪くなった!!
こんどこそ、これで止めようと思うのだが、次回の予告を見ると、見ずにはいられないのだー。
すっかり寝不足。その上、父兄がこれも読んで!と東野圭吾の小説を3冊ドーンと置いていってくれた。「秘密」面白いからーと「ハリーポッター」を以前貸してくれた父兄からのプレゼントだ!!
これがまた、面白い。事故に遭った娘と妻の魂が入れ替わり、死んだ筈の妻が娘の身体に宿るという奇想天外な話なのだから...。最後が気になるではないか?
ビデオと本ですっかり想像力が鍛えられ、且つ寝不足だ!
しかし、仕事の方は、週末に名古屋でカワイ音楽コンクール中部本選があった。
カワイは年末に静岡予選、藤枝予選とも小中学生が各々代表になっていたので、子供コンクール1名、Aコース1名、Bコース2名を送り出さねばならなかった。
各予選とも名古屋本選に行ける代表は1〜2名なので、静岡や藤枝代表として恥ずかしくない演奏をさせねばならないから責任重大である。
とはいえ、自由曲は7ヶ月もやっているから、もう飽きているからこれからやる事といえば微調整くらいだ!どの子も4月の発表会は別の曲をやっていて、カワイはすっかり忘れていたのが、コンクールともなれば緊張感が働く。どんな小さな油断も許されない世界である。
まして自由曲に加え選択曲は近現代の一般に知られない曲を弾かねばならない。新曲の想像力は自由な発想が勝負だが、私は元々そういう事は大好きなので苦は無いが、思い込みが激しいと失敗するので読譜を慎重に見直さなくてはならない。1週間前からは、緊張してレッスンをしたつもりである。
結果はBコースでE.F.さん(小6(現在中1))が最優秀賞で全国大会をゲット、Aコースでは、K.K.さん(中1(現在中2))が優良賞(3位)だった。
E.F.さんは、4月の発表会では、ショパンのバラード2番を楽々弾きこなせる実力の持ち主なので、カワイは楽々挑戦出来た。元々冷静沈着な子で淡々と弾きすぎるのが欠点だが、Prestoで興奮すると我を忘れて弾ける近現代曲が良かったのか?そこそこ熱くなりながら、テクニックを損なわず、格好良くまとめられたに違いない。選択曲はスペインの舞曲でアクセントが特殊だった上、冷静な子ゆえ躍動感には苦心させられたが良い結果が出せて嬉しかった。
躍動感と言えばAコースのK.K.さん、彼女は動物系にはもっぱら強い。以前弾いた「小犬のワルツ」も絶妙だったが、選択曲(寺岡悦子作曲)の「ネコとねずみのけんか」は本当にネコとねずみが追いかけっこをしている様に弾くから驚きだ!!
リズム感、テンポ感がとても良いし、元々元気の良い子だが、大して教えなくてもネコとねずみが追いかけっこしていたから、天性の本能と勘が働くのだろう。
まあ、お母様から言わせると「幼稚」なんだそうで、それが悩みの種なんだそうだが子供らしさというのは、追々必ずといって失われていく。
大人になるとコントロールを覚える事でいい意味で成長もするが、それと同時に無邪気さや本能が失われてしまう。
人間関係で幼稚は困るが、音楽上での素直さ、自然な感性、無心さはいつまでも失わないでいって欲しいと思う。
しかし、古典には時代背景と共に法則や規制が多いし、コントロールが多い。(ロマン派にしたって、やたらルバートすれば下品になる)
本能に任せ生来の勘に加え、知性に裏付けられたコントロールが加われば、これからが楽しみなのだが子供も生身である。
可哀想に受験地獄や思春期の波を乗り越えながら子供らしさを失わず、コントロールの効いた演奏を期待され、今の子供たちは、いやはや大変なことだ!!
そんなこんなで明けた週だったが、私も昨年に続き今年もカワイの最優秀指導者賞を頂戴し、ごきげんである!!




2004年04月25日

今週は、発表会が終わり1週間のリフレッシュ休暇後、レッスン再開の週でした。
1週間のんびりしたせいか、また仕事に対する意欲が湧いて来るので、やはり人間、休暇は大切なんだと思いました。
この1週間、たくさんの親御さんにお礼の言葉やねぎらい、感謝の気持ちに触れることが出来た上、父兄にはご苦労さん会を開いて頂いたりもしました。
何より嬉しかったのは、発表会のプロフィールで、今年で卒業の高3の生徒達私への感謝の気持ちを素晴らしい言葉に表してくれた事でした。
純粋にピアノだけに関われたらどんなに楽か?と思うことがたびたびである最近、元々人間好きな私は、どうしても根がお節介というか?子供達の背景の部分までに入り込むことが多くなるあまりに必要以上の言動や、ピアノの先生を越える付き合いが増え、ひいてはそれが純粋に仕事(ピアノを教える)に集中出来ない環境を作り上げていってしまうのです。
そんなやり方に疲れ、これからはもう少し改めていかないと純粋にピアノ指導に専念できないのでは?と思い、今までのような三好ピアノ・ファミリーをやめて、いちピアノ教師に徹しようか?と思うようになっていた矢先でした。
発表会も年1回の年中行事でなく、各々の生徒が最高の曲を準備出来たら、単発で会を開くのもいいではないかと方針を変えていこうかと思っていたのですが、こうして皆の喜びの声感謝の声、来年の発表会の抱負や夢を知り、その上卒業生に"自分の青春の全てだったピアノ"という表現で言葉にされると、まだまだ疲れていてはいけないのだな?無駄な事は決して無かったのかな?と思うようになりました。
4月からは、転勤で青森、金沢、大阪から熱心な新しいお友達を迎え、また3才児の教室も作りました。
これからも"お役目ご苦労さん"と神様が言ってくれるまで、頑張らねばならないと思い、来年も発表会をやらねばと覚悟を新たにした週でもありました。
右の写真は、我が家の満開の藤棚です。
最近は時間のゆとりが出来たせいか、庭の草木にも目がゆくようになりました。




2004年04月18日

さあ発表会が終わった!
待ちに待った1週間のリフレッシュ休暇だ。
いや、しかし自分でもクソ真面目というか、決めたことはやらないと気の済まないという悪い癖で翌日、東京の生徒とレッスンを約束してあった。
というのも、この1週間発表会の曲ばかりで普段の本を見てあげられなかったので、週一回のレッスンをあけてしまったら宿題がたまっていて可哀想だと思ったからだ。
(静岡の生徒はその点時間の融通が効くので恵まれている。)
それに東京でリフレッシュもよいと思ったので、翌日の午後にはもう中野でレッスンをしていた。
自分でも本当に仕事が好きだと思うから幸せだ!天職なのかなと思う。
その日はたっぷり寝て、翌日は以前から見たかった映画を見に、一人で丸の内に出発。
ジャック・ニコルソンとダイアン・キートン、キアヌ・リーブスの「恋愛適齢期」を見た。
63歳と50歳代の女性の純愛をコミカルに、アメリカ映画らしいタッチで笑わせ飽きさせず、ほほえましく描いた名女性監督によるさわやかな1作品である。
ベテラン俳優によるコメディー映画は本当に飽きない。すべてが自然で無理がない。すごく面白かった。
素敵に年をとりたいと思ったのは私だけではないらしく、映画終了のトイレではいつになくおばさま方(オバタリアン)が化粧を念入りにしていたのは気のせいか。
すっかり気分をリフレッシュした夜は、友人家族と受験の合格祝いの会食会に招かれ池袋の居酒屋でみんなと共に乾杯。
たった1日のリフレッシュ休暇だったがとっても楽しかった。
その後は藤枝の自宅でたまった事務処理を片付け、旧友と毎日ランチに出かけ気付いたら2kgやせたはずが、1週間でしっかりリバウンド
そんなばかな!緊急事態の体重低下に、たぶんあわててインシュリンが大放出されたせいだろう。すっかり肥満体質。ガクッ!
しかし、こんなことをしている場合ではない。4月11日(日)はピティナ・ジュニアG級の2次予選が待ち構えていた。
書類選考に落ちていたA.I.(中2)君の再チャレンジの日だ
ピティナでは、F級の全国大会で審査特別賞もとり、毎コンも3位、ショパコン2位だからタイトルは十分だと思い、書類で落ちるなどとはゆめゆめ思っていなかったのだ。
選考洩れの通知を貰った時は、ショックというよりもA.I君は常に試練をかいくぐれ!と神様の厳命が下りているとしか思えなかった。
あと残席8名の座を巡って、24名のし烈な戦いが待っているのだ。
3月末に、ロゼコンで弾いたバラード1番は定番中の定番なのでやめ、得意な曲を数曲、10分で組み合わせ、その日に挑んだ。
A.I君、数々の苦難を乗り越えてきたが前日から興奮していたらしく、当日も落ち着かない。
それでも相変わらずの食欲で巨大なにぎりめしを3個ペロリだ!!
彼の食欲を見ているとほっとする。演奏番号、Iグループ−2番。ちょっと早いが仕方ない。
最初から早いショパンの10−8をミス無く弾いたが、左手がちょっと平坦。まっ、ミスしないだけましと思うしかない。
ショパンのエチュードのミスは、厳禁だ。なんといってもエチュードの本来の目標を損ねるからだ。
その後の数曲も難なくこなし、まあまあの出来だったと思う。
24名のうち22名ほど、全て聞いたが、どの子も得意の曲で挑戦してきた。
やさしい曲を完璧に弾く子、難曲に挑んでくる子、どの子も真剣だった。
審査員の先生方がどういう基準で採点されるのかわからないだけに、自由曲というのはとても緊張だ。
結果は合格だった。すごく嬉しかった。
書類に受かるより喜びひとしおだった。お陰で素晴らしい才能ある演奏を数々聞けた!
ジュニアG級の20名の仲間入りをさせていただけたことはすごく光栄だ。
8月の全国大会までに20名のメンバーとして恥ずかしくない演奏させようと心に誓った。




2004年04月10日

岐阜の夢コンの翌日は、早朝から東京中野教室のリハーサルだ。場所は中野のゼロホールの音楽室だ。今回発表会に出る6人の中野の生徒は殆ど発表会が初体験の子供達である。
家族は元より、おじいちゃん、おばあちゃんまで新幹線や車を使いはるか静岡まで孫の演奏を楽しみにやってきてくれるというのに、リハーサルも無しで失敗させては申し訳ないと思ったが、ホールを都内で借りるのは難しいと思いあきらめていたら、父兄の1人がわざわざ安く借りられる所を探してきてくれたのだ。
(有難い事に私はいつも父兄に恵まれている。)
しかし、案の定リハーサルをして良かった。どの子もホールでもない小さな音楽室でさえコチコチに固くなっているではないか。
興味深かったのは、静岡の生徒があがるとどんどん早くなり走るのに、東京の生徒は慎重にゆっくりときちんと弾くのだが、そこには子供らしさも生気も無い。こりゃ困った!!本当にリハーサルをして良かったと実感!!数日後またリハーサルをすることを約束して静岡に戻る。
それから、今度は静岡で2回目の発表会リハーサル。何故、発表会ごときでリハーサルを2回ずつしなくちゃならないのだろう?と自問自答しながら、1回目の無惨さを思うと、せずにはいられない。年を取るとこだわりが増えた!!自分自身、納得できない音楽を人様に聴かすのは、何だか許せないのだ。
子育てが終わってゆとりが出来たせいだろうか?以前より体力が落ちているのに、一旦音楽を聴くとこれでは許せない、こんなのは嫌だ!と心から叫びたくなる。
元々、全然、完璧主義ではないが、せめて作曲家の意図した事を表現できる所までの最低限のテクニックと音楽性を持って望みたいと思うのだ。
最後の3日間は朝からノーメイクでまるで阿修羅の如くだ。お陰で一週間で2Kgも痩せてしまった。
18年間、発表会を毎年続けたがこんなのは初めてだった。
一週間ずぅーっと「もう発表会はご免だ!」と心の中で叫び続けながら頑張っていた自分である。自分自身にそう言い聞かせれば何だか頑張れる気がしたからだ。
しかし、今こうして自分の予定を振り返ってみるとかなり無理なハードなスケジュールだったかもしれない。栄養剤を1日2本ずつ飲みながらやっとこなしたのでよくもったと思う。

発表会当日は、朝9:00〜夜7:00までずっと舞台裏で生徒にひっついていた。
ちょっと目を離す瞬間、生徒がミスをする気がして、ずっと見守ってあげなくてはいけないと思っている。たぶん単なる思い込みだろうけど、守り神になっていないといけない、なんて自負しすぎだろうか?
気のせいか?どの子も本番はそれなりに弾いてくれた気がした。ミスやアクシデントは生演奏にはつきものだ。それを一切責めるつもりは無い。しかし、コンクールはそれが命取りだから、良い勉強になったと思えば良い。それより、何より内容だ。作曲家に失礼の無い音楽を目指して、最低限、表現出来たらそれで満足なのだ。
心残りだったのは、リハーサル2回ともうまく弾け、先生孝行してくれた生徒に、気を許し、レッスンをあけて、間に合わない子にかまけていたら、当日、孝行組がどの子も大きなミスをしたり、止まってしまった事だ。油断大敵だった。
可哀想なことをした。あの”タイタニックにボートが足りなかった”ようにどの子も救えなかったのが心残りだ!!こんな私は欲張りだろうか?とにかく無事に終わって良かった!良かった!

余談だが、忙しい中ノーメイクでスーパーに買い物に行った。
顔色も悪い上、あまり食べていなかったのでフラフラだったが、冷蔵庫には何も無いし、スーパーに行くしかないと出掛けて行った。こんな時はそそくさと誰にも会わず帰りたかった。
ふと魚売り場で足が止まった。毛ガニいっぱい128円。"待てよ、この毛ガニ生きてるかな?"とちょっとつついてみる。すると手足をしきりに動かすではないか?"生きている"
嬉しくなって他のもつついてみる。こっちも元気に足をバタバタ。んじゃあ、こっちは?仮死状態?こっちは?と1人で次から次へと毛ガニをつついて夢中になっていたら、魚屋のおじさんに「奥さん買わないならやめて下さい!」と叱られた。
ふと我に返る。「疲れた疲れたと言いながら、結構、私って、まだゆとりがある。毛ガニからかう元気があるではないか?と苦笑だ。それにしても毛ガニ一匹128円の命かぁーー?
安い命だ!!可哀想に」と感慨無量で、"それにしても、あの毛ガニは一体どこから来たのだろうか?"と考えつつ、チャリンコをこいで我が家に帰る!!
年中無休で忙しい中、いつもどこかで?ピアノ・バカ(仕事バカ)にだけにはなりたくないと思っているが、まだバカになりきれない自分発見!!
良かった。




2004年04月05日

いつも忙しく走り回っている私だが、今週ほど目まぐるしい週は無かった。
4月4日(日)の発表会を控え、25日(木)に会場を借り、リハーサルをしたのだが、その日は何とピティナコンチェルト部門の全国大会。リハーサルとドンぴしゃりと重なってしまったのだ。大所帯の発表会のリハーサルをたった1人の全国大会の為に、没に出来ないし、かといって1人を見捨てるのも嫌だったので、リハーサル終了の5時を待ち、猛ダッシュで新幹線に飛び乗り東京へ向かった。
それでもコンチェルトのリハーサルには、立ち会えなかったが父兄の撮ったビデオを見てポイントを整理して、生徒に教え翌日本番へ出掛けるまで付き合う。しかしこれがなかなか難しい!!
直前の直しは、あまり根本的な事を直す事は出来ない。
本番を前にすると子供といっても、もう精神状態が微妙だから、メンタル面は気を使う。
まあせいぜい直前まで先生がそばにいてくれるという精神安定剤くらいにはなるだろう!!
欲を出して、あれもこれも直前に言えばそれをせんが為にやってはいけない「大はずし」をしてしまう事もあるから恐ろしいのだ。
こうなると当たらず触らずやっぱり、私が緊張しているのだろうか?それも「悟られてはならない」なんて思いで送り出し、私はまた静岡にとんぼ帰りだ。
楽しみにしていた晴れ舞台の全国大会は見られなかった、しかし、その上発表会のリハーサルはどの子も無残だった。
大体コンクール慣れしてくると直前まで、お尻に火が付かず、ラストスパートをかける子ばかりで頭にくる。
自分はいいだろうが、私は何十人も同じ様な子を抱えているのだから。
全員にラストスパートをかけたら死んでしまう。少しでも出来ている子は神様のように神々しく見えてしまう。
こういう子は先生孝行である!!発表会もベテランになれば成る程、何とかなるさ!!があるから情けないか、それでもリハーサルでの失敗は、次の一週間のターボエンジンに点火だ。
私はいつもターボエンジン灯火状態だから、最近何だか長生きする自信がとんと失せた!
こんな発表会とコンクールを繰り返していたら、確実に長生きは無理の様な気がする!!(溜め息)
自分の発表会の曲は自分で責任を持って先生に怒られないでやって欲しいものだ。周りから「立派なプログラムですね」とほめられるが、肝心なのは内容である。最近は大曲ばかり引きたがる子供が多い中、やさしい曲を完璧に歌って弾く子は見てほっとする。何事も全てはゆとりを持って望みたいものだ。
そんなこんなでコンチェルトの全国大会を見逃したがプレ初級で参加したR.S.(小3)ちゃんは、優秀。プレ初級は全員優秀賞だったそうだ。これは幸か不幸か?しかし正直言って、ちょっと拍子抜けの感もある。音楽は勝敗ではないのだが、一生懸命やってきたのでやはり結果が分からないのは良くも悪くも残念だ!
しかし難しい音階だらけの曲を半年間、粒を揃える事に専念してきたので結果はいずれにせよ無駄では無かったのがせめてもの収穫である。
お次は、28日(日)フリューゲルのピアノ・コンチェルト・フェスティバル(通称夢コン)地区本選で岐阜に出発だ。
テープ審査で通過していたジュニア・ステューデント部門に出場のY.N.(小5)さんとシニア部門のC.U.(中1)さんが今度は本選に出場するのだ。
この部門は4部門に分かれ、年齢と難易度別にリトルコンチェルト部門、ジュニア・ステューデント部門シニア部門、フェイマス部門と分かれている。
一番多いのがリトルで何と61名、ジュニアは32名、シニア6名、フェイマス2名が本選に進んでいた。
朝9:30から室内合奏団をバックにテンポ合わせのリハーサルがあった。手順良く、さすがプロの先生がポイントを掴み、100名のリハを滞りなくお昼頃までには終了だ。
私は、早朝5:30に起き岐阜へ向け出発。前日から2時間半しか眠ってない。眠れないのは、発表会の忙しさであっちこっち走り回っているせいか、いささか興奮状態。コンチェルトの本番を夜まで見ていたら、その後の生徒のレッスンが出来ないので、せめてリハーサルは立ち会いたいと頑張って早起きしたが、2人共テンポ合わせは、数十秒だったから残念だった。
しかし、3時間で100人の子供達の為にリハーサルをして下さった室内合奏団のご苦労を考えると途中爆睡していた私などは、ただひたすら申し訳ない思いである。
数十秒のリハを元にこれから起こるべく事態を予想して、前述のRちゃんを全国大会に送り出す要領でメンタル面のチェックだ!!
2人ともコンチェルトは初めてだし、Yちゃんは気が小さくていつもびくびくしてしまう"ノミ"の心臓の持ち主なのだ。
先生としては、本人をリラックスさせるべく世間話に徹した。すっかりリラックスしたなと思うとちょっとピアノの事に触れ、釘を刺して様子をみる。終始こんなことをしていたら、すっかりくたびれた。
Cちゃんは、天然だ!!リハ前に朝からパンを4個も良く食べる。「リハーサルも気持ちよかったっけ」と満面笑顔である。これはこれで信じられないがしかし、こんな時は結構、頼りになるのだ。
チャイコフスキーの「舟歌」の信じられないくらいのゆったりしたテンポで本番もあがらず、ゆったり歌える子は、そうはいないだろう!!天然とは有り難いものである。かといって、私の特訓コースに入ってまだ数年、その指の緩慢さには常に苛々させられるだ!!
音楽が好きだし、コンチェルトなぞ夢のまた夢だった子であるが、楽・大好きだし、この夢コンに出会えたことと持ち前の頑張りでテープ審査を突破してくれた。
テープさえ通れば、後は自分の呼吸で弾けばオーケストラがついてきてくれる。
こんな時は自分の音楽を持っている子は強いのだ。コンチェルトなんて一生に1度も経験出来なかった我々の年代から思えば何と幸せなことか。プロの室内合奏団をバックに年端も行かない子供がピアノを弾ける時代がやってきたのだ。素晴らしい時代ではないか。
その恩恵を受けている事を喜びとして楽しんで弾く事だとよくよく言い聞かせたのが功を奏したのか?何と信じられない奇跡「全国大会」ゲットである。それも2人揃っての全国大会だ!!何だか思わず涙が出た。
欲を出さなかった事が勝因だったかもしれない。夢の叶うコンチェルト「夢コン」に感謝したい。
5月4日の大阪の全国大会では、フルオーケストラをバックにピアノが演奏できるチャンスに恵まれた事は何よりも得がたい子供達の一生の宝、思い出になると思うから本当に嬉しい。
29日(月)富士ロゼ・コンクール本選である。これは、富士のロゼ・シアターで毎年春に開かれるコンクールだ。うちの教室からは、A.I.(中1)くんが1次を突破。学生の部門(音高校生対象部)に混じって参加。昨年は学生の部で1位だったので今年は少しランクを上げ、音高生対象の部門に格上げ参加した。
演奏するはショパンのバラードNo.1。この難曲中の難曲の定番曲でどれだけ人前で演奏出来るかを知りたかったので、ピアニストを目指すA.I.君には試練の1つとして挑戦させてみたかったのだ。
しかし、演奏しているうちにやはりムキになったらしく(まだこの年でバラードを冷静に弾くのは大変なことだ!)案の定、難しい後半で間違いは無かったが、良く音を聞けなくなって「テク」に走ってしまったらしい。
しかし、良い勉強にはなっただろう。最初から賞は度外視だった自分への「挑戦」コンクールだったつもりだったが、意外にも音高生に混じって「2位」入賞出来た。
何だか今週はついているではないか?
しかも審査員の方々は、海外の先生も含め立派な方だったので評価されたことは、大変嬉しかった。
しかし、私の今週の発表会までの試練は、まだ続くのだ。(つづく)







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